行くよ

よしきと言います。1994年生まれ 大学卒業後、製菓の仕事、福祉の仕事を転々として いま現在フリーター。

もしも、文章が舞台だったら



もしも、文章が舞台だとしたら。

登場人物の僕。
作者の僕。
10年前の僕
登場人物の他者。
客席。

登場人物の僕の目は、客席を見ていない。

作者の僕は いま感じたことを
ぽろっと言葉に出てしまう。
そう、作者の僕は客席に座っている。
客席にも 光が当たる。
だから、客席に緊張感がないんだ。
この作者の僕が舞台を見ると同時に、客席を見ている。
客席には、10年前の僕もいるし、いまの僕もいる、読んでいてほしい人もいる。
この客席の人たちからの、作者の僕が見えてないんだ。

主観というのは じぶんに目が向いていない。

カメラは、幾つもあるんだ。

カメラは、登場人物の僕の目ん玉。
登場人物の他者の目には、僕の目ん玉のカメラがついている。
作者の僕の目ん玉カメラは、舞台のセットをも写している。


僕は僕のことを知っている人に向かって、表現している。

そして、全ての人たちが、微かに
ここは嘘なんだということに気づいている。
しかし、登場人物たちは 本当なんだと信じ込ませるように演技をする。
それで、客席は 舞台の世界が あたかも本当の世界なんだと信じる。
幕が降りる、夢の世界だったということを知らせる。
夢を日常へ持ってくることは できない。
夢のように日常を生きることは、できるのかも。

じぶんのことが 見えてないんだと思います。