寒さのある朝
寒さのある朝、家の前の庭を一緒に歩いた。
オレンジ色のセーターを着た
その人は 僕の頭を肩に寄せる。
安心して ほんとうのことを伝えようという気持ちになった。
このように思っていて、こう感じたんだと素直に耳もとで 話した。
すると、その人は 「そう。」と 前を向いていた。
不思議とからだが、柔らかくなった気がした。
鼻から胸まで 呼吸の音が しっかり聞こえてくる。
ここから夢を出ると、嫌なことも たくさんあるけど、大丈夫。
庭を ぐるぐると寄り添いながら、3周くらい回った。
ハッと目を醒ますと、
誰かが、階段をガタガタガタガタと降りていく。
「焼きそばなんか、売れねぇだろぉ」と、父が母と、町内会の話をしている。